九品仏の魅力に迫る
東急大井町線の自由が丘の隣駅、『九品仏』駅。なんて読むか分かりますか?
正解は『くほんぶつ』と読みます。
恥ずかしながら、私は『くほんぶつ』と正しく読めるようになったのは最近のこと。
九品仏にある古刹、浄真寺(じょうしんじ)に鎮座する9体の阿弥陀如来像がこの地名の由来だとか。
因みに、『古刹』はなんと読むか分かりますか。
『こさつ』と読み、有名な由緒あるお寺や歴史があり古いお寺のことを言います。
漢字の問題の記事ではありませんので、ご安心下さい。
晴れた秋の日、九品仏で下車し、グルメスポット満載の九品仏商店街と由緒あるお寺をぶらりとお散歩してきました。
この【九品仏の商店街グルメスポットと京都を思わせる浄真寺】の記事では、九品仏商店街にあるケーキとお惣菜を買えるお店、個性あるパン屋さんを2軒、フランス、イタリアなど地中海沿岸の料理が食べられるレストラン、そして東京都内でありながら京都を思わせるお寺をご紹介させて頂きます。
1.九品仏ってどこにあるの?
東急大井町線の『九品仏駅』の周辺に見所が集中しています。
『九品仏駅』は、東京都世田谷区にあり、自由が丘駅から徒歩10分、大井町駅から15分、二子玉川駅からは最短7分のところに位置します。
『九品仏駅』は両サイドを踏切にはさまれており、駅のホームが短くなっているのが特徴です。
電車の車両が接地することができるのは、わずか4両編成分ほど。
そのため、二子玉川駅寄りの一両のドアは開けることができず、その車両に乗ってしまうと『九品仏駅』では下車できない悲しい目に。
これは『ドアカット』と呼ばれており、『九品仏駅』は東急線で唯一のドアカット駅なのだそう。
ドアカットの様子はこちら。
2.九品仏商店街グルメスポット
『九品仏駅』を下車すると、踏切の真ん中に降り立つのでちょっとびっくりします。
改札を出た瞬間、踏切が閉まって封じ込められる…という事態に遭遇。

閉まった踏切の中から南に向かってのびる『九品仏商店街』が目に入ります。
この『九品仏商店街』は美味しいお店の宝庫!
商店街というと昔ながらのお店のイメージが強いと思いますが、実は『九品仏商店街』には雑誌に載っているようなオシャレなお店がたくさんあるんです。
あまりに洒落た外観に、つい引き込まれます。
・惣菜とケーキが同時に買えるお店
九品仏駅を降りて商店街に入ると、最初に目につく可愛いお店が『Patisserie R(パティスリーエール)』。
商店街にこんなに可愛いお店があるなんて!一体なにを売っているのだろう…。
ガラス窓からこっそりと店内を覗いてみると、ショーケースの左側には、美味しそうなお惣菜、デリやキッシュが並び、右側には色とりどりのケーキが並んでいます。
お惣菜とケーキをいっぺんに買えるなんて危険極まりない!
しかも両方とも美味しそうだから、片方買いに来たのに両方買っちゃうパターンに陥りそう。
特に気になったのが、一口サイズのケーキ、プチフール。
出典/パティスリー R ホームページより
種類が豊富なプチフールはまるで宝石のよう。
小さいからって侮ることなかれ、装飾は凝っていて大きなケーキと遜色ありません。
パーティーなどにぴったりの、かわいらしいお菓子です。
店 名/Pâtisserie R
(パティスリーエール)
住 所/世田谷区奥沢8-34-18
電話番号/03-6809-8774
営業時間/11:00-20:00
定休日/毎週火曜日
▼Pâtisserie R (パティスリーエール)のホームページはこちら 続きを見る
PATISSERIE R パティスリーエール 自由が丘・奥沢・九品仏のパティスリー&デリ
・個性の異なるパン屋さん
九品仏商店街にはパン屋さんが2軒あるので、パン好きには嬉しい商店街です。
まず1軒目は創業1974年の『Hans Rosen(ハンスローゼン)』をご紹介します。
ハンスローゼンは余分な添加物を使わず手作りにこだわり、健康を第一に考えた商品作りを心がけています。
四つ葉バターを使ったバターロールが看板商品です。
出典/ハンスローゼンのホームページより
軽く焼いてバターを塗って食べると最高!サンドイッチを作るのにも良さそう。
店内はキャラクターの顔や動物をかたどったパンが売られており優しい雰囲気。
子供が大喜びしそうです。
添加物を使っていないので、親子で安心して楽しめる優しいパンです。
ついついたくさん買ってあげたくなりますね。
店 名/HansRosen
(ハンスローゼン)
住 所/世田谷区奥沢6-5-12
電話番号/03-3705-3462
営業時間/9:30-20:00
定休日/毎月第3日曜日
▼Hans Rosen(ハンスローゼン)のホームページはこちら 続きを見る
川崎市宮前区の老舗パン屋さんHans Rosen(ハンスローゼン)
2軒目は、まるでギャラリーのようなオシャレな外観の『Boulangerie Neuf(ブーランジェリー・ヌフ)』。
"Neuf"は、フランス語で"9"の意味。
九品仏の"9"とかけています。
自由が丘にあるフランス料理店『KOST』が出店したパン屋さんです。
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Restaurant francais cafe Patisserie KOST | 自由が丘・奥沢のフレンチ パティスリー
続きを見る
ガラスのショーケースの中にこれまた『作品』と呼ぶのにふさわしい、こだわりのパンが並んでいます。
こちらは”コルネ”
ゴルゴンゾーラとハチミツを合わせたパンや、マロングラッセの入ったパンなど少し大人っぽいパンの数々。
お味は折り紙つき!
フランスパンや食パンなどのシンプルなパンにも、パンそのものが持つ小麦の美味しさが表現されています。
店 名/Boulangerie Neuf
ブーランジェリー・ヌフ
住 所/世田谷区奥沢6-12-3
電話番号/03-6432-1899
営業時間/10:00-18:00
定休日/毎週火曜日
▼『Boulangerie Neuf』 (ブーランジェリー・ヌフ)のホームページはこちら 続きを見る
BOULANGERIE NEUF9 ブーランジェリーヌフ 奥沢・九品仏・自由が丘のパン屋
・薫り高いコーヒー店
焙煎珈琲豆専門店 ”compass coffee”(コンパス コーヒー)の店内にずらりと並ぶコーヒー豆。
コーヒーの良い香りが店内を満たしています。
カフェというよりコーヒー豆の焙煎所という雰囲気のお店ですが、お店の前に出ている『コーヒーテイクアウト250円』の文字に惹かれて店内へ。
店の中には小さなカフェコーナーもありました。
その場でドリップしてくれるコーヒーはやはり香りが違います。
コンビニカフェをお休みして、たまには本格コーヒーを味わいたいものです。
店 名/compass coffe
コンパス・コーヒー
住 所/世田谷区奥沢6-13-7
電話番号/03-6411-6213
営業時間/10:30-19:30
定休日/年中無休(年末年始を除く)
▼compass coffe(コンパス・コーヒー)のホームページはこちら 続きを見る
焙煎珈琲豆専門店 コンパスコーヒー
・商店街で買ったお惣菜でピクニックしよう
魅力的なお惣菜やお菓子が売られている九品仏商店街。
ですが、イートインできるお店は少ないのです。家まで買って帰るとなるとちょっと荷物になるお惣菜。
買ったそばから食べたくなる魅惑的なスイーツ、焼きたてが美味しいパン…。
そうだ!いっそのこと九品仏でピクニックランチをしよう♪
商店街で買ったご馳走を持って移動したのは、『九品仏広場』と呼ばれる小さな公園。浄真寺へ向かう参道の途中、九品仏地区会館の隣にある小さな公園です。
こちらの公園には、テーブルとベンチがあり、ちょっとした休憩ができるようになっています。
お弁当を楽しむ親子の姿もちらほら…。
なによりありがたいのは公園内にお手洗いがあること。
これで安心してピクニックできます。
公園内のベンチは隠れた人気スポット。
この日も親子連れに続き、老人会の団体がやってきてお茶タイムがはじまりました。

公園内がいっぱいの場合は、浄真寺に続く参道に石で作られたベンチが点々とおかれていますので、そちらを利用しましょう。

風に吹かれて頂くランチも美味しいですね。
食後はお片づけと、ゴミの始末に気をつけましょう。
ゴミ箱は持ち帰るのがマナーです。
・破格のランチが楽しめるレストラン
外で食べるのはちょっと…という方や、お天気が悪くてピクニックが楽しめない!というときにおススメのレストランを紹介します。
それは九品仏商店街で破格のランチが楽しめるレストラン。
その名は、”O RESTO la med” (オーレスト・ラ・メッド)。
フランス、イタリア、スペイン、ギリシャ、イスラエルなど地中海沿岸の料理をアレンジしたお料理が、お得に食べられるレストラン。
■ランチコースは3種類
・PASTA ランチコース 1,150円
前菜、パスタ、自家製パン、コーヒー または 紅茶
・O RESTO la med ランチコース 2,500円
前菜、パスタ、メイン、デザート、自家製パン、コーヒー または 紅茶
・シェフおまかせコース 3,500円
前菜、魚料理、肉料理、デザート、自家製パン、コーヒー または 紅茶
そのほか、Holiday ステーキランチ 2,300円やお子様プレート 900円などもある。
旬の食材を使い、粗食で美味しいを目指したシェフのお料理は、装飾的で素材の味や食感、食材の組み合わせの新しさを楽しめます。
悩んだ私は、2,500円のO RESTO la med ランチコースを頂きましたが、ボリューム満点。
選べる前菜は、有機野菜のテリーヌにエビのフリットが載ったもの。

パスタはなんとトリュフとフォアグラのパスタ!

三大珍味の2つが2,500円のランチコースに登場だとぉー!?
メインは牛ハラミステーキにゴルゴーゾーラチーズを合わせたもの。

ゴルゴーゾーラと赤ワインのマリアージュが最高!
デザートは栗のタルトをコーヒー共に頂きました。
味も素材も大満足!これって赤字にならないの?と調理するシェフの姿を眺めながら本気で心配になるほどのクオリティでした。
店 名/O RESTO la med
オーレスト・ラ・メッド
住 所/世田谷区奥沢8-13-9
電話番号/03-6809-8119
営業時間/・ランチ
平日11:30〜14:30(L.O)
週末11:30〜15:00(L.O)
・カフェ14:00〜16:00
・ディナー17:30〜22:00
▼"O RESTO la med” オーレスト・ラ・メッドのホームページはこちら 続きを見る
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3.東京の小京都、九品仏浄真寺
九品仏浄真寺は、九品仏の地名の由来にもなった浄土宗のお寺で、9体の阿弥陀如来像が安置されています。
駅の北側にのびる参道を歩いて10分弱で到着します。

車で行かれる方には40台ほどの無料の駐車場も用意されています。
大きな総門をくぐって中に入ると、美しいもみじとかわいいお地蔵さまが迎えてくれました。(訪れたのは11月後半)

焔魔堂(えんまどう)を右手に見ながら進んでいくと、道がぱっと開け、左手に立派な仁王門(山門)が見えてきます。

九品仏にこんなに立派なお寺があったなんて!紅葉の美しさも相まって、一瞬、京都にいるかのような気分に。
山門をくぐると美しく整備されたお庭が目の前に広がります。

国の天然記念物に指定されている大きな銀杏の木、池があったり鐘のついた立派な鐘楼があったり…
水鏡に山茶花…いや、ここ、京都でしょう!?

都内の世田谷区を散策に来たのにこんなに京都気分を味わえるなんて!テンションがぐんと上がります。
銀杏の木のわきを通り抜けると立派な本堂の前に出ます。

龍護堂とも呼ばれる本堂は、1698年建立。
中には金ぴかの立派な仏様が安置されていました。
本堂の中から庭を眺めるとフォトジェニック!

なんと雅な世界…。
本堂の前ではおみくじも売られています。

一回200円。おみくじの中には小さなラッキーチャームが入っています。
筆者は金の熊手が入っていました。
4.九品仏 まとめ
都心から離れていないけど、都会というわけでもない。
なにもなさそうでレベルの高いグルメな商店街と昔ながらの伝統が残る町、九品仏。
商店街では、可愛らしいお店のプチフール、添加物を使わずにパンを作るパン屋さんに惹かれました。
またフランス、イタリアなど地中海沿岸の料理が食べられるレストランには、破格のランチにびっくり。
紅葉の時期なので少し混雑していましたが、敷地内は自然が豊かで、隣町の自由が丘の喧騒とは遠く離れた静寂の世界が広がっています。
九品仏にこんな素敵な場所があったなんてちょっとびっくり。
大好きな場所が一つ増えて嬉しい途中下車となりました。
最後までお読み頂き、有難うございました。
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